日本共産党の中東政策は、信じられないが完全なアメリカ寄りである

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日本共産党の中東政策は、信じられないが完全なアメリカ寄りである

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平成27(2015)年10月4日



しんぶん赤旗は「ロシアの空爆」をどのように伝えたか(アメリカに屈した共産党)


  しんぶん赤旗は、10月1日「ロシアの空爆」を何ら価値判断を加えず報道した。この間抜けさを私はHPで、「しんぶん赤旗と毎日新聞を読み比べ(10月1日付)」の中で批判した。
  ところがしんぶん赤旗(以下「赤旗」という)は、10月3日付でアメリカ支持を明確にし、ロシアに対する攻撃をはじめた。赤旗の見出しをピックアップすると「ロシア空爆1S以外に」「シリア反体制派『市民多数が死亡』「悲劇を増大」「アラブ側メディア」「米ロ衝突回避を模索」「国防高官協議を実施」「反体制派に無差別空爆」「米報道、ロシアを批判」という記事を掲げ一方的にアメリカの代弁者の記事を掲げている。
  この中で一番犯罪的と思われる記事は、「死傷者は一般市民の多くが犠牲になった」という記事を載せていることです。これまで中東でアメリカの空爆でどれだけ多くの犠牲者を出してきたかについて一切触れず、ロシアの攻撃に対しては、「一般市民が犠牲になっている」ことを取り上げているのはまさしく偏向報道です。
  10月4日付毎日新聞は「過去1年間の有志連合による空爆で、民間人2000人以上が死亡した。また9月30日の露軍の空爆でも、民間人30人以上が死亡したと伝えられている。」と空爆の持つ残虐さを有志連合も、露軍も同じだという視点で伝えている。
  ロシアの連日の空爆での死傷者が30人というような少数であることは考えられず、多くの戦闘員が死傷し、民間人も30人以上が死んでいるというのが事実だと思われる。明らかに赤旗の「死傷者は多くは一般人」という報道は、何ら根拠がなく、アメリカを中心とする有志連合側のプロパガンダである。


赤旗は10月3日付の記事のまずさに気がつき4日付で修正を図っている。


  10月4日付赤旗は、一転して「米軍が病院空爆」「『国境なき医師団』9人死亡」「アフガン」『複数回数』」という記事を載せている。これは、シリアでの事例ではないが、空爆というものの恐ろしさをつたえている。(その犯罪者はロシア軍だけでなく米軍にもあることを赤旗が認めた記事になっている。)
  さらに「ISの指令所攻撃」「シリア空爆 ロシア国防省発表」という記事を載せ、前日の「ロシア空爆IS以外に」という記事の修正を図っている。毎日新聞では3日付で「IS拠点も空爆か」「政権支援」という記事を載せている。
  この記事(毎日新聞)の重要性は、ロシア軍の爆撃の目的が明確にされている点である。アメリカはアサド政権を打倒し、自らの都合の良い傀儡政権の樹立を画策している。この流れは2003年のイラク戦争でフセイン政権を打倒し、2011年10月には、アメリカやNATO軍の意向でリビアの独裁者カダフィ大佐が暗殺された流れの延長線上にある。
 今日ISという無法な過激集団が生まれたのは、アメリカを中心とする有志連合が、自ら気に入らない指導者を打倒し、中東の力のバランスを破壊したことによって生まれたものである。
 ロシアの提案は、1Sと対抗するには、アサド政権を助けアサド政権と反IS連合が協力してIS撲滅に向かうべきだという主張であり、ロシアの主張の方がアメリカの主張よりも筋が通っている。(注1)

注1:共産党は「中国は社会主義を目指している国」というが、国際情勢について中国がどのよう
  な発言をしているかについては無関心である。中国は、アメリカ帝国主義の野望については、
  反対の立場から国際問題を見極めている。これを参考にすべきである。以下2015年2月5日
  付環球時報社説(環球時報は中国共産党中央委員会の機関紙『人民日報』の国際版。)の
  記事を一部引用する。
   
   アメリカには「イスラム国」の氾濫に対して主要な責任があるということは、世界の戦略を扱う
  もの及び圧倒的な世論の共通の認識である。アメリカは、軽々しくイラク戦争を起こし、シリア
  で反対派がアサド政権と戦争することを支持し、中東諸国及び政治諸勢力の間で保たれてい
  たバランスをかき乱し、とりわけイラク及びシリアの広範囲の地域で政治的真空を生みださせ、
  「イスラム国」が想像できない勢いで勢力を拡大することを可能にした。・・・
   アメリカが本当に「イスラム国」除去を第一の目標とするのであれば、オバマ政権はシリアの
  アサド政権に対する態度を改め、反「イスラム国」勢力として連合に加えるべきである。アメリカ
  はまた、イランに対する制裁も緩和し、「イスラム国」を抹殺しうる真の統一戦線を結成するべき
  だ。そうすれば、「イスラム国」も絶体絶命となるだろう。


露、権益狙い駆け引き 米と協力模索/反体制派 標的に(毎日新聞10/3)


 毎日新聞は、ロシアの空爆を「権益狙い駆け引き」と書いている。まさに有志連合とロシアが中東に対して如何に影響力を保持するかの戦いになっている。そういう意味では「権益狙い」の争いであることは明らかであるが、アメリカがこの事態を生み出した元凶であることを忘れてはならない。アメリカは自らの利権を確保するために、自分の気に入らない指導者を次々に打倒し、自らが中東の盟主になることを狙っている。しかしこれが泥沼化し、既にアメリカの手に負えなくなっている。これは自業自得であり、アメリカにはこの解決についてもはや発言権はない。
 ロシアのアサド政権を守り、反IS連合を結成し中東問題の解決に当たるという手法の方がより現実的提案である。


赤旗が「中東政策」でアメリカをはじめとする有志連合を支持する理由が分からない。


 これは、私の全くの邪推であるが、共産党は26回大会で、今後の共闘の相手は従来の保守層の中から修正資本主義の勢力が生まれてくる可能性がある。という政治情勢を語っている。おそらく共産党は民主連合政府の実現を「そう遠くない時期」にから「相当遠い時期」に追いやり、「よりましな政府」に焦点を当てていると思われる。
 今回の共産党の共産党の提案「安保法制廃止にむけての『国民連合政府』」はそれを表わしていると思われる。つまり共産党は、自らが入る政権で安保体制廃棄を求めず、安保体制の枠内での政権だと想定しているのではないか?
 共産党が安保反対の立場をとる限り、政権は近づかず、当面は安保体制の枠内で政権を担う「よりましな政府」を狙っていると思われる。「よりましな政府」作りの前提条件は、アメリカとの友好関係の確率が不可欠であると認識しているのではないか。(民主連合政府は、安保条約の廃棄が前提条件である。)
 最近の共産党は、ことさらアメリカ帝国主義と戦わず、アメリカとの友好関係の確立に努力を行おうとしている。その代表例が中東でのアメリカの凶悪な野心に目をつぶり、アメリカの空爆は批判せず、ロシア軍のアサド政権支持の立場からの空爆の批判を行っていると思われる。
 しかし、共産党のこの変化は、共産党の基本原則の一つ「世界の被抑圧民族は団結せよ」という大切な基調を放棄する中で行われている。これは共産党の魅力を失うものでもある。

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