キャッチレスリングにストラングルホールド 絞め技があったというのがキャッチ=サブミッション競技の主張なのですが 果たして19世紀から20世紀初頭のレスラーたちが絞めで気絶した人間への対処法を彼らは知っていたんでしょうかって話 その辺からして俺は懐疑的にならざるを得ないんですよね

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人文科学警彙

幕 4 5 韓

ー997年ー2月

柔術の 「活法」 について

一天神真揚流柔術活法を中心に離

手 塚 政 孝

ー' はじめに一

柔道における試合~乱取中に見られる傷害には、 整形外科的な傷害がその多く をしめ、 意識消失を

来たすょうな状況は極めて少ない。 しかし、 まれには絞め技によって 「落ちj (意識消失) にいたる場

合があり、 また後頭部を強く打った際の脳震優あるいは頸椎損傷、 更には試合中に急性心不全の起こ

った例もあり、 脳血管障害も充分予想されることである。 ~

柔道の試合~乱取中に起こるこれらの状況を想定した場合、 脳震優、 頸椎損傷、 脳血管障害な どは、

指導者 ・ 審判員等関係者は、 意識消失を来たした者に対しては、 絶対安静を保持し、 ただちに救命救

急関係者、 臨床医等への連絡処置を講じなければならない。 また、 房室細動などの急性心不全であれ

ば、 人工呼吸 ・ ,[~マツサージを施しつつ前記処置を講ずべきである。

このよ うな重篤な状況ではないが、 絞め技による 「落ち」 (意識消失) は、 まれに深 「落ち」 の場合

を除けば、 後述の 「落ち」 の生理機構に見られる如く、 一過性の機能障害による意識消失であり、 試

合中ならば審判員が試合終了の宣告の後ただちに処置をして自然覚醒をはやめることができ、 これが

通称 「活」 を入れると呼称されている処置である。 柔術伝統の 「活法」 の応用される場となる。

伝承される柔術の 「活法」 の内容は極めて多岐にわたるといわれているが、 今日柔道で応用されて

いる 「活法」 には、 主と して絞め技による 「落ち」 に適用される 「呼吸活」 数種と蹴上げられるなど

して睾丸が腹腔内に押し上げられた際に施す 「睾丸活」 数種がある。

柔術各流に伝わる 「活法」 は、 元来秘伝・ 口伝に属する内容であるが、 最近になって、 著者の参画

する講道館柔道科学研究会、 全日本柔道連盟医科学委員会の要請によ り、 天神真相流柔術師範家の久

保田繭弘氏にょって 「呼吸活」 が公開演技され、 記述される機会を得た。

ここでは、 天神裏梯流柔術殺活法の~部である 「呼吸活」 数種を引用紹介しておく と と いこ、 現在

意識消失者に対して行なわれている救急蘇生法、 柔道の絞め技による 「落ち」 (意載) の生理機積、 柔

術 「活法」 の概略について述べ、 古流柔術から伝承されよ 今日柔道の試合 ・ 乱取で応用されている蘇



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2 一人文科学驚彙一

生法 「活法」 について、 その意義や生理機能の問題点などを詮じておく こととする。

講道館における柔道指導者講習会、 国際賽判員研修会等で一次蘇生法と しての 「活法」 が取り上げ

られているが、 未だ充分理解されるまでにはいたっ て いない。 また、 「活法」 に関する史的洗科カ'極め

て 少ない現状を考慮 し、 資料提示も含めて 「活法」 を取り上げたわけである。

2. 意識消失者への処遣

現在、 一般に行われている意識消失者 (突然死、 仮死状態、 意識消失) への処置は、 第一次救命処

置と して、 脈拍〝呼吸・意識のチェックの後、 ただちに蘇生法のA' B) C. (Airway 気道の確保、 Breathing

人工呼吸、 Circuーati。n 心マッサージ) が施されることになっており、 また口腔・気道内異物の除去に

は強制呼気を利用して異物を略出させるハイムリ ッヒ法などが応用されている。 これらの意識消失の

原因には、 外因的には、 交通事故 (頸椎損傷、 出血多量)、 中毒、 自 ・他殺、 運動中 (脳震盤)、 内因

的には、 心臓 (急性心不全)、 中枢神経系 (脳出血、 脳梗塞)、 呼吸器系、 消化器系などを挙げるこ と

ができる。 いずれも、 一般人、一救急隊員、 臨床医、 救急病院といった経過の中で救命救急処置が施さ

れる。 意識消失者に遭遇し、 その脈拍 ~ 呼吸カ〝確認できない時は、ーただちに心肺蘇生に移らなければ

ならない。 それは脳血流が途絶して4、 5分を越えると脳細胞が不可逆性のダメ一ジを受けるからであ

る。 この時点での対処の良否は蘇生の成功に重要な関わりを持ってくる。 これらの処置を行ないなが

ら人を集め、 救急車を手配し、 しかるべき医療機関に搬送することが重要である。 この後は二次救命、

三次救命の領域となり専門医等の処置分野となる。 それらは、 D- (drugs 薬剤)一蘇生に必要な救急

薬品 (ア ドレナリ ン、 ノルア ドレナリ ン、 イノバン、 ドブトレックス、 ネオ'シジン、 プロタノール ・・・・ --)

の処置、 E. (ECG 縄L`電図)一ECG上での心機能の観察、 処置、 F- (fibriーーati。ns 心室細動)一,心室

細動が生じた際の除細動 (DCショ ック) の処置、 G- (gauge ぇ貝"定・記録)南血圧、 中心静脈圧、 血

液などの計測-記録、 H~ (hyp。thermia 低体温法)一渡農組織及び他の臓器の低酸素状態に対する低体

温効果の適用、 ー・ (intensive care 集中治療)…ーCUにおける集中治療にょ り救命効果を高めるとい

った系統だった内容が提示され普及している。

因みにアメ リヵにぉけるEMS (Emergeney Medicaー System) は下記のように四つのレベルに明

確に区分され、 それぞれのレベルにあった技術、 器具の利用、 知識な どが指導されており、 また実際

に機能している。

Leveー 4 ・・・・ ・・Emergency department DR・s' and R.N's'

Leveー 3 ・・・・ ”Paramedics (an extensi。n 。f Eー D〟 )〝

Leveー 2 "" "EMT-ー (Fire and ambuーance crews)

Leveー ー ・・・・ ・~Y。U

救急医及び正憲護婦カ~待機している救急病院で処置される レベル (Leveー 4) から、 救急車に心亀計、



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一東梅の 「活法」-について

血圧計などの医療器具が債えつけられ、 救急騰貴の操作にょって得られた患者の症状に關する債報が

直ちに驚送され、 病院で描き出された心電図などによ り救急医が応急の処遣を指示し、 病院へと運び

込むレベル (Leveー- 3)、 同じく消防士、 救急隊員が独自に現瘍及び現場から病院への驚送の問に処置

をするレベル (Leveー 2)、 そして一般の人達が心臓発作な どの患者に遭迪した揚合の処置レベル (Leveー

ー) である。

柔道における試合~ 乱取中に生じた障害や意識消失に対する処置は、 前記のレベルーの段階ずなわち

蘇生法のABCレべルに該当する問でぁる。 特に器質障害を伴なっていると思われる際の処置は、 極

めて慎重にそして速やかに二次救命・三次救命に委ねる方策を講ずべきことは言う までもない。 また、

絞め技による意識消失 (「落ち」) は後述の如く一過性の機能障害であるにせよ、 「落ち」 た状態を長く

放置すべきでなく、 「落ち」 た際は直ちに 「活」 を施し、 自然覚醒をはやめてやる処置を講ずべきであ

るb' 〝 '

' 次に、 絞め技による 「落ち」 はどのような状況であるのか、 その生理的メカニズムについてふれる。

3. 柔道の絞め技による 「落ち」 (意識消失) の生理機構について -

今日格技系統のアマチュア ・ スポーツにおいて、 柔道の乱取 ー 試合の技と して用いられる絞め技が

勝敗決定の方法と されているものは他になく 、 極めて特異な存在となっている。 そして~ この絞め技

のう ち主と して頸側部を圧迫する技で攻めた場合、 相手が意識消失に陥いることがあり、 これを 「落

ち」 と呼んでいる。 「落ち」 は明らかに機能の脱落であるから、 体育あるいは競技の場における技と し

て絞め技が用いられる場合、 その安全性は明確にされなければならない。 先に著者はこの観点から 「落

ち」 の生理機構の詳細を明らかにする必要があると考え、 動物実験による検討を行なった。 その主た

る結果は次の通りである。 (絞め技によるいわゆる 「落ち」 の実験生理学的研究、 文化書房、 ー978)

これまでに報告されている、 絞め技によろいわゆる 「落ち」 の生理機構にふれた研究の大部分は、 ヒ

ト (主と して柔道鍛錬者) を被検体と して、 「落ち」 の現象を生じせしめ、 その時の反応現象の観察か

ら 「落ち」 の生理機構を類推したにと どまっている。 「落ち」 の生理機構の詳細を検討するためには、

絞め く頸部圧迫) という刺激に対して、 生体が示す総合的反応群を分析し、 それぞれの反応の因果関

係を明らかにしていく必要がある。 そして、 上述の反応群の性質に関して、 精密な検討を加えていく

ためには、 よ り精密な実験手法を使用しなければならない。 このことを実現するためには、 従来の研

究におけるヒ トを被検体とした非侵襲的な接近の方法にとらわれることなく、 新しい角度からの試み

が必要であると考えた。

そこで、 ヒ静縄こよる実験成績からの推詰を実証する立橿も含めて、主としてイヌを被検体とした動

物実験にょって、 厳密な実験条件を設定して 「落ちj の直接的原因を究明することを試みた。

すなわち、 動物実験の壇において、 柔道の絞め技における 「落ち」 の現象と同等の状態を作り出し、



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4 一人文科学驚豪一

その生理学的一機幕を詳細に検討し、 合せて実技の訓練および技の実施に伴う危険を防止するために必

賽な基賽的な費科を得ようと したのである。

動物実験は焼加的な積足実験の他、 すべてイ ヌを使用した。 中型の実験動物 と して取扱いが容易で

あるという理由だけではなく 、 亀常と認められたイ ヌの生理的な正常値が完債していること、一 実験に

必要な観測機器が整備されていて厳密な実験条件を設定し、 「落ち」 の直接的な原因を明らかにするこ

とができると考えられたからである。

実験の成績を要約すれば次の通りである。

(ー) 頸部校掘による生体の反応

' ' ラッ トを実験動物に使用して、 種々の方法によって頚部を絞掘した場合の生体の反応を概観した。

その結果、 気管の閉塞が起こるような校拒をするか、 気管を開放して頸部を絞掘するかにょって、

生体には全く異なる反応が現れることを確認した。-気管の閉塞によって誘発される反応は、 いわゆ

る外窒息の諸現象でぁって、 柔道の 「絞め」 によって 「落ち」 る場合とは異質なものであると考え

られた。

柔道の絞め技ではいわゆる外聖息によると思われる反応は現われないから、 「落ち」 の現象を動物

実験によって再現する場合には、 少なく とも気管の閉塞が起こらないような条件を設定することが

' 基本的な要件になると考えた。

(2) 実験動物における 「落ち」 の現象、 その発現と経過

_ 柔道の絞め技と同じ処置によって、 イヌにいわゆる 「落ち」 の状態を再現できること、 および気

管をさければマンシェッートによる頸部加圧によって同様の現象を発現させることができることを実

証した。

浅胸筋の持続性放電の消失、 瞳孔の拡大、 眼瞼反射の消失等がいわゆる 「落ち」 を確認する指標

となるが、 これらの所見が現われて 「落ち」 の状態が完成されるためには頸部に対する圧迫が、 少

なく とも体循環血圧を上回る強さでなければならない。

' ' 体循環血圧を越える大きさの圧力によって頸部が圧迫された場合、 加圧の当初に一過性の徐脈、 股

動脈血圧の上昇および股動脈血流翼の増加が起ころが、 以後深く て規則的な呼吸運動が反復し、 カロ

庄から解除する と、 ー回に限って深呼吸が現われ、 これを境界にして加圧前の状態に復帰する。こただ

し、 回復までに要する時間は加圧によって起ころ変化の大きさに比例して延長するようである。=ー

さらに 「落ち」 の状態が完成されるまでの生理学的な変化は、 加圧開始当初における一過性の徐

脈、 股動脈血圧の上昇等の反応と、 およそー分30秒を経て現われる浅膚筋の放亀活動の停止、 瞳孔

の拡大、 眼巖反射の消失等の後期の反応とに区別することができると考えられた。 〝

これらの成績から 「落ち」 にいたる過程には、 頸部加圧闘始当初にみられる神経性の詞節機携



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ー柔術の 「活法」 について一 5

Neurai ~reguーati。n mechanism と 体液性の蘭節機携 Hum。raー reguーati。n mechanism と の 2種

類の統御機構が関与していると推測された。

(3) 翼部加圧による初期反応の発現の債積

各種の向自律神経薬を投与することによって、 初期反応を後期反応と分離して観察する実験を試

みた。 ” ' ー '

その結果、 加圧の開始当初に現われる一遺性の徐脈、 股動脈血圧 (体循環血圧) の上昇、 股動脈

血流費の増加などは、 いずれも頸部を圧迫するという物理的な感作に対する自律神経緊張状態の変

化に起因する反応とみなすことができた。 `

頸部の圧迫を継続することによって現われる骨格筋の放電活動の停止、 瞳孔の拡大、 眼機反射の

消失な どは、 薬物の投与によって初期反応が現われない場合でも、 必ず出現していわゆる 「落ち」 の

状態が完成するので、 頸部圧迫の初期に出現す る諸種の生理的な変化は 「落ち」 の完成に主たる役

割を演じていないことが明らかになった。・ ' ・

(4) 頸部加圧時における脳遺流主要動脈の血行動態

「落ち」の状態の完成に直接関連すると考えられる頸部加圧時に現われる後期反応について、 脳を

還流する主要動脈の血行動態の変化の側から詳細に観察した。 '

この場合の加圧の強度は 「落ち」 が完成するために必要な条件と しての体循環血圧を越える圧力

250mmHgに規定Lた。 '

その結果、 上述の強度の頸部圧迫によって総頚動脈系の動脈および静脈が完全に閉鎖されて、 カロ

圧部頭側に閉鎖した回路が形成されること、 同時にも う一つの脳の血液還流の経路になっている椎

骨動脈系に代償的な動脈血流量の増加が起こっていること、 および頭部以外の体循環血行路に血流

量の増加が起こることなどの事実が明らかになった。 離方、 このような頸部加圧の方法によって、 例

外なく 「落ち」 の状態が出現しているので、 このことを考慮に入れて、 総頚動脈系統血行路の血流

の停止が 「落ち」 の発現に対して主要な役割を果たしている と推測したのである。

(5) 脳循環血流と 「落ち」 の発現

「落ち」 の状態を成立させる ためには、 頸部の圧迫によ り皮質領域を還流する血流を阻止すること

が極めて深い関連をもっているこ とが予測されたので、一脳を循環する主要な血管の血流を阻止する

という、 さらに負荷を限局してかけるよ うな実験を行ない、 「落ち」 の現象が発現しうるか否かを検

討した。 ・ ' '

その結果、 頸部を通遺する総裏動脈および頸鬱脈のみを選んで両者の血流を同時に阻止しても、 「落

ちj の状態まで到達させることはできない。 しかし織頸動脈から分枝して椎骨動脈に吻合する後頭



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助聴を結彙したうえで、 藤頸動脈と豪艶旅の血流を阻止すれば、 いわゆる 「落ち」 の現象を発現さ

せることができることを実証した。

また、 縦頸動脈と頸藤派の他に椎骨動脈の血流も同時に阻止すると、 現われてく る反応は全く 異

なって、 内窒息にょろ藁藁な状態を呈し、 生命の維持に直接関与する中枢機能まで破綻に覆するこ

とが推測された。

それゆえ、 頸部の圧迫によ り 「落ち」 の状態を発現させるのに必要にして充分な条件は、 椎骨動

脈に吻合する後頭動脈を含めて総頚動脈系の血流を阻止することであると判断した。

(6) 長時間加圧の効果

_絞めによって 「落ち」 にいたる経遣の生理学的機構の詳細な解明と相まって、 絞めを持続した場

合の限界とでもいえるものを確認しておく こと も、 柔道の絞め技の実践にあたっては極めて重要な

問題になる。

そこで 「落ち」 を発現させるのに充分な強さの頸部加圧を持続して行なった場合の反応について

若干の検討を試みた。

その結果 「落ち」 の状態カゞ確実に成立してから、 以後引き続きその強さの加圧を行なう と、 およ

そ9ないしー4分の間に強直性の痙攣が起こ り、 痙攣の反復と と もに心拍間隔カぎ徐々に延長し、 股動

脈血圧 (体循環血圧) が上昇して脈圧が減少するなど、心臓血管系機能の異常、 いわば 「落ち」 の

現象に続く二次的な変化が現われるこ とがわかった。

「落ち」 の現象は明らかに窒息と異質な現象であるが、 「落ち」 の状態を長時間維持した場合に現

われて く る二次的な変化は、 従来の知見を参照して、 高位中枢の機能失説を後遺症と して残す危険

性があることと示唆していると考えられた。

ー 以上、 上述した各種の動物実験の成績に基づき、 頸部への加圧にたいする生体反応は

ー) 初期反応群_ ・ ・

頚部加圧開始後数秒後に現われる一過性の徐脈、 股動脈血圧の上昇など、 主と LてNeuraー

reguーati。n mechanism に ょ る 反応。

2) 後期反応辞

裏部加圧開始後およそ ー分を経過してから現われる筋放電活動の停止、 瞳孔の拡大、 眼臓反射の

消失、 尿失禁など、 主と して、 Hum。raー reguーati。n mechanismにょる反応。

に要約される。

そして 「絞め」 による 「落ち」 の発現には後期反応群が主役を演じており、 その生理学的機構を要

約すれば、 “「落ち」 は総頚動脈血行路の血流阻止にも とづく、 大脳皮寶領繍の酸素欠乏Hyp。xic

c。nditi。nを直接の原因とする意繊消失である” と結請した。



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一葉籠の 「活法」 について一 フ

以上の成績にょって、 脳循積血流の完全遮断あろいは気管蘭裏に上る窒息では不可逆的な反応と し

て、 轟終的には死の転嫌をとるものであるが、 「絞め」 によって起ころ 「落ち」 く薫臓消失) は一遺性

の機能債害によるものであり、 絞め技の大部分は、 相手の生命に危険を及ぼすことのない固め技と し

ての束縛技であることカダ確認されたと考えたのである。

4'一_ 柔術の 「活法」 について

「活法」 とは、 柔術の一つの技と して発達した蘇生法である。 即ち、 武術闔争、 修練中に衝撃 (例え

ば手・撃〟武具等で突かれる ・打たれる ・倒される ・蹴られる等) を受けて昏倒した場合とか、 頸を

絞められるとか、 土に埋もれたとか、 煙に巻かれるとかあろいは水に溺れるなどして仮死状態 (意識

不明 ~気絶・卒倒) に陥った際に、 即座に施される柔術独特の救急処法である。

「活法」 に関する巖も古い資料は、 戦国時代の夢想流 (竹内流に次いで古い流派) 伝書の中の夢想流

陰陽之巻殺活伝である と されている。 以後、 活法は千軍万馬の間、 生死の関頭において、 実地体験に

基づき研究、 練成され、 発達をみた。 各流においては、 独自に極秘のう ちに殺・ 活法の研究がなされ、

幕末にいたって柔術はー00余りの流派を数えたが、 「活法」 も種々案出、 伝承されて、 その種類はー00

を越えたともいわれている。 〝

「活法」 に関しては夢想流、 傷心流、 心明活殺流、 起倒流、 渋川流、 天神其揚流、 天神正伝其随一念

流、 扱心流、 浅山一伝流等が有名である。

「活法」 は蘇生術と して古く から一般に興味を持たれていたようであるが、 柔術古流においては免許

を受けるような段階にならなければ教授されず、 流儀の秘伝と して最後に伝承されることが多く、 世

に出ることは極めて少なかった。 また、 教伝レベルを段階的に区切り、 教授内容も段階的に分断され

る例が多い。 柔術各派の伝書には、 「活法」 については口伝とのみ記されている例が多く、 手技、 解説

等の載った資科は極めて少ない状況である。 ” _

しかし、 時代の経過と共に、 日常生活でおこる諸状況 (例えば高所から落ちる ・首つりー ・ 物にぶっ

かる ・喉に物が詰まる ・毒気にあたる ・熱射病 ・ 日射病等) の中で活用されてきており、 今日でも医

療器具を使用しない一次救命処置、 蘇生法と位置づけることができる。 ・

' 前述の如く、 柔術各流派にょって種々の特色のある 「活法j が案出されており、 流儀にょってその

施し方、 名称を異にしているが、 「活法」 はおおよそ次のように大別される。

誘活、 襟活、 総活、 裏総括、 背活、 羽活などである。 窒息者に自然呼吸を起こさせる疆合とか、 窒

息ではないが柔術の流れを く んだ柔道独特の技術である絞め技にょって 「落ち」 た時一意繊消失を-

来たした時に施される 「活法」 である。 賛死活、 圧死活、 煙死活などもこれに覆すると考えられる



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(図ー、 図2、 図3、 図4参照)。

陰嚢活法と も呼ばれ、 睾丸を蹴り上げられた時に起こる虚脱に対する蘇生法である (図5参

事活、

照)。

海、 川、 堀などで溺れて仮死状態になった者に対して悪水を吐かせ、' 呼吸活あろいは人工呼吸術

を施して蘇生させる方法である (図6、 図7参照)。

首をく く った者を地面に降ろす方法および呼吸活あるいは人工呼吸術で意識回復をはかる方法で

ある (図8参照



)



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一葉鑑の 「活法」 について一 9

(5) その他

脳競優等で卒倒し気絶した者に施す方法で手あらにわたるようなことは巌しく禁じている臓嚢遺

活、 疼痛等で苦しんでいる者に施す歯痛活、 悪事活、 生気を呼び起すことを目的と した心臓活、 気

活、 産活などがある。 図に示した 「活法」 はいずれも “死活自在接骨療法柔術生理書” (井口松之助

著・ー896) による。

元来、 活法は殺法 (特に当身技) と表裏一体となって発達したものであり、 “真之神道流死活法極

意手引図解" にみられる急所図は楊心流のそれを踏襲したものであり、 後には天神其楊流を通して

講道館柔道へと伝えられている。 殺 ー'活法は同時に誇ずべき内容も多々あるが、 今回は敢えて活法

のみをと り上げた。 今日の柔道の試合-乱取では、 上記の呼吸活数種と睾丸活が細々と伝えられ、 応

用されている状況である。

ここでは、 天神其楊流に伝承され、 柔道の絞め技によって 「落ち」 た際に応用される呼吸活につい

て、 天神其楊流師範家 ・ 久保田敏弘氏の賛料を記載しておく 。 . r ー

活法とは、 武術の斗争、 修練中におきた諸状況 (例えば、 手、 拳、 武具等で突かれる ・打たれる ・働

される ・絞められる ~蹴られる ・水に溺れる等) によって仮死状態 (意識不明-気絶ー 卒倒) に陥っ

た時に蘇生される方法。 昔は武士の心得の一つと して、 身に付けた。

時代の経過と共に、 武家のみならず一般家庭の日常生活でおこる諸状況 (例えば、 高所から落ちる ・

首吊 ・物にぶつかる ~喉に物が詰まる -毒気にあたる ・熱射病・ 日射病等) を生活の知恵として、 広ニ

い意味で活用されてきた。 - -

今日では、 医療器具を使用しない、 一次救命処置、 蘇生法の一つである。

ここでは、 絞め技による仮死者 (落ち ー 意識不明) の蘇生方法について述べる。

活法を施す心得

志に従って気が通い、 気の通う ところ力が集まるは、 一定の理である。

気とは、 体内にある無形のもので、 気の起こ りを陽といい、 静まるを陰という。 _

日頃、 体内に気を満たすことが肝要であり、 修業が進んで理に遭った技が出せるよ う になれば気

と一体させ、 ょり修練を重ね自在に気を起こし、 辞めることが可能になり、 目に見えない働きとな

って技が威力あるものとなる。

~※ 「落ち」 があり、 自らが活法を施す立壇の時、 仮死者に自分の全積気を注入して、 蘇生させる

という 強い志をまず持っこ と。



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遽心とは、 技の挙動中の心の驚き。

戒心とは、 挙動を終わって、 我が目を相手に注ぐこと。

※施術者は仮死者の佛、 どの様な状態で (舌の巻き込み・痙攣~ 泡・脱糞尿の有無等) あるか

薫時に見極め、 施す活法に遺した状態に仮死者を位置させ、 自らも位置につく。 (前心)ご。

仮死者の体格をみて、 脊柱に当て る掌底、 膝の強弱、 腹部を押し上げる力の強弱に配慮しつつ、

仮死者の蘇生を確認する。 蘇生しない拐合、 次に施す活法の種類の判断、 この様な心遣いをす

る。 (遺心)。

蘇生した時、 意識の確認・服装を整える ~休息させる。 (残心)。

(3) 施術者は、 丹田に力を入れ く臍下に心身の精気を集める)、 身体の中心を正し、 心静かにして、

速やかに活を施す。

次に活法の種類を述べるが、 仮死者の 「落ち」 の深さが判断しかねる場合もあり、 速やかに活を施

す必要上、 一人で施術ができ最も簡単な方法から順次、 列記する。

尚、 この順序は仮死者の 「落ち」 の深さに応じて、 研究された結果である。

【奈] 轟い活法~

第一法 (仮死者の側方から施す)

仮死者 長座

施術者 (ー)'仮死者の左体側に左膝をつき右立膝。

(2) 左手腕にて仮死者の胸部、 二の腕を制し、 右掌底にて脊柱六、 七節を突き上げ、 仮死

者が恥か仰向く様にする。

第二法 (仮死者の後方から施す)

仮死者 仰向けに寝かす

施術者 (ー) 仮死者の右側方に位置 し、 左膝をつき下腹部に跨がり右立膝。 (仮死者に体重をかけな

い)

(2) 臓部上 り腹部にかけて両手で藁接する。

(3) 仮死者を長座にし、 背後に立っ て 右膝頭を脊柱六、 七節にあて、 左足は後方に引き、 両

手を鳩よ り両臓下にさすり降ろし、 両事そ上たずら串ぼ寒 (胸を開く様) と同時に着

藤壺を突書五歳亭様に し、 仮死者が驚か仰向く様にする。



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仮死者 仰向けに寝かす。

施術者 仮死者の右側方に位置し、 左膝をつき、 股のあたりに跨がり右立膝。 (仮死者に体童をかけ

ない)

助 者 仮死者の頭部あたりに座す。

気海活法は犬小腸-脾臓・ 胃 ー横隔膜を刺激し、 肺臓、 肝臓を開き呼吸運動をおこさす。

※気海とは臍下の腹部全体をいう。

[三3- 裏活法 ~(一人で行う)

仮死者 腹這い

施術者' (ー) 左膝をつき、 股のあたり に跨がり、 右立膝。 (仮死者に体重をかけない)

(2) 背中を両手で上下に摩擦する。

(3) 乳の後方下 (水落の後方部下・急所 「電光」) あたりから両掌で強く押し、 突き上げる。

裏活法は脊髄大動脈ー 盲腸~横隔膜・交感神経を刺激し、 肺臓、 肝臓を開き呼吸運動をおとさす。

現在、 「活法」 という蘇生法が・一次蘇生法と して競技や練習の場で応用されている例はおそらく柔道

以外にはないと思われる。 柔道のみに受け継がれていることは、 柔道が柔術を母体と した歴史的経緯

を考えれば当然と思えるが、その伝えられる内容は曖昧となりつつあること も否めないところてぁるu

技術の変遷と軌を一にして、 「活法」 も また単なる古典的な蘇生法と しての意味あいしかないのであろ

うかb~著者はまだ充分に応用価値があると考えるがよ 現状では不明な点も多々あり、その応用にはい

ま一つ進展を見ない状況である。 ' `

「活法」 に関して、 一つにはその内容に関すろ文献収集あるいは伝承されている実技を ビデ木等によ

って収録・分析し、 施術法などの技術体系を整理しておく必要があり、 二つには、 「活法」 の生理的効

果の検討をし、 その限界、 応用範囲を明確にしておく必要がある と考えられる。

「活法」 の生理的効果に関しては、 著書らも呼吸反射の面、 vasd~vagaー syndr。meの観点、 ある

いは上行性脳幹網様体賦活系との関連から既に若干の検討を行なっているが、 未だ類推の城を出てい

ない。 しかし、 「呼吸活」 を施した際には、 かなりの強制呼気が得られ、 活入後は呼吸流費及び呼吸数

が壇加し呼吸促進が見られることなどは既に測定検討済みである。 また〟 「活法」 の数種は脊椎あろい



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一柔術の 「活法」 について一 ー3

は 「活~ンボ」 (急所) と称される部位に衝撃を与える方法のみをとっており、 既に古典ともいえる其一

Mag。unのascending reticuーar activating system く上行性脳幹網様体賦活系) の働き離種々の

刺激を受けとる知覚神経の側枝が網様体に入り、 そこからのイ ンバルスが大脳の興奮水準 (意識) を

高める料が連想されるところである。

「活法」 の生理機債については、 覚醒の水準を高めて意識を回復させる 「活法」 の効果及び絞め技に

よる 「落ち」 の生理機構を考慮すれば、 「活法」 を施した際の脳内血行動態、 脳内酸素代謝等を検討す

ることが最も重要な内容と考えられる。

近年、 急速な ME の発達に よ り 、 PET (P。sit。r。n Emissi。n T。m。graphy ポジ ト ロ ン CT、 陽亀

子放射断層撮影法 脳内血流費、 ブドウ糖代謝輩、 酸素消費費、 神経伝達物質の代謝肇等が測定可能)、

NーRS (Near ーnfrared Spectr。sc。py、 近赤外分光法一急性虚血脳における動態、 血行動態、 脳酸

素代謝等カ寺経時的に測定可能) 等によってヒ トの脳におけるhem。一dynamicsが非侵襲的に観察'観離

定可能になってきた。 これらを応用することによって 「活法」 の生理的効果の核心にふれる検討が早

急になされるべきであろう。

本稿では、 「活法」 の概略について述べると と もに、 「活法」 が柔道の絞め技によって 「落ち」 た際

の一次蘇生法と して利用されるべきであること、 器質障害を伴なう よ うな場合には慎重な処置が必要

であり 、 「活法」 の限界も視野に入れつつ、 未だなされていない脳血行動態の観察によろその生理的効

果に関する核心にふれる検討が必要でぁること等について詮じた。


http://www.ls-25.net/misc/judobu_5.html

アメリカ放浪編 その2


今回は、「柔道で落とす話」を一つ。

テキサスで大きなアメリカ人達を相手に柔道をしなければならなくなって、私の柔道は変わりました。

日本にいたときの得意技は、内股、跳ね腰、大外刈りといった体を利した大技でした。足払い、大内刈りは得意技につなげる為の連絡わざといった感じで使っていました。寝技でも、上四方固め、横四方固めと上体を中心に押さえる技でした。
が、さすがに体が大きく、足が長く、腕力の強いアメリカ人相手に、これまでの技だけで勝つのは難しく、大いに体力を消耗するのに気付いていました。そこで、立ち技は背負い投げ、体落としを、寝技は絞め技を組み合わせていくことにしました。

特に寝技では白人、特にヨーロッパで練習したことのあるヤツは、関節技を得意にしているヤツが多い。
これはかつての中量級の世界チャンピオン、腕拉ぎ十字固めを得意としていたイギリスのアダムスの影響が大きいと思うけど、彼らの身のこなしの良さ、背筋の強さ、腕力の強さが中途半端に入った関節技も参ったに持っていける。
実際、私も何度か肘の筋を伸ばされてしまいました。(手加減せいっちゅーのに)

ただ、絞め技に関しては、逆にその腕力に頼ってしまい、ぐいぐい締め付けるだけで、なかなか綺麗に決められるヤツがいないのに気付きました。
(ちなみに 参ったと言え!とは Say uncle!といいます。アメリカ人はおじさんに助けを求めるのだろうか?)

練習の時に、ちょっと本気で絞めてみたところ、ものの見事に落とすことができました。

それまで、上になって攻めていたと思っていた大男が、いつのまにかぐったりして、下からごそごそと私が這い出してきたのを見た周りの連中は、
Oh My Go~d!! Holy Shit! と大騒ぎ、
目の前で気絶した人間を見るのは初めてのヤツも多く、それ以来、私は彼らから大変に恐れられることになりました。
さらに えーいっ!と気合いを入れて(何も気合いは入れなくても良いんだけどパフォーマンスで)活を入れ、意気を吹き返したのを見たときは東洋の神秘に出会ったかのよう。
皆目を丸くしていました。

それからは、ただ寝技の時に襟を取っただけで参ったをする奴まで現れる始末。尤も、本当にうまくなってくると、襟を取られただけで息が詰まる殺気があるけどね。
それでも時々は本気で落としてしまわないと絞める感覚が判らないので、参ったをできない状態にしておいて絞め落としてしまうこともありました。
皆ごめんね。
これって核を持っているだけじゃなく、実験までしないと気に入らないアメリカみたいかな?


ここで 皆も一緒に絞め技の練習をしてみましょう。

そうそう、今隣にいる人の衿を取って、自分の方から仰向けに倒れてみて下さい。
まず、上から覆い被さってくる相手を、背中を下にして正対して受けます。
左膝で相手の右腰を右の方へ押しながら、少しだけ自分の体を右に捻ります。
同時に、右足で相手の左膝を下に(尾側に)蹴ります。
すると相手は思わず左手を床についてしまい、右脇があきます。
そこで、自分の左腕で相手の右腕を小手投げふうに巻いて、できたら相手の左襟を取ります。こうなるともう相手は動けなくなってしまいましたね。
そしたら、自分の体を相手に寄せて、右手で順手(握手をするように)に、相手の右襟をできるだけ深く取ります。
そのまま自分の右手首をテコにして右肘を張るようにして絞めて下さい。
絞めるときは、自分の胸を相手の胸に寄せるように肘を大きく張るのがコツです。

ほらもう相手の人は落ちてしまったでしょう。
ただ、活を入れるのはちょっと難しいから気をつけて下さい。

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ついでに「落とす」ことに関する一連のスレッドを紹介しましょう。

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柔道で落ちる時は、窒息するのではなく、頚動脈圧受容体に対して急激に負荷をかけ、急性一過性脳虚血状態を作るわけです。
このため、ふわ~っとして気持ちよくなり、お漏らしをする者もいます。

しかし、下手なヤツが絞め技をかけると、相手の気管軟骨を潰さんばかりに絞め上げ、絞められる方はよだれを垂らしながら真っ赤な顔をしていかにも苦しそうで、見ている方も顔がひきつり、寒気が走ります。

私自身も、テキサスのコーパスクリスティーで行われた、テキサス南部柔道大会無差別級に出場したとき、その前夜のパーティーでいつものように酔っぱらってステージに駆け上り、
「俺は日本男児だ。絶対に参ったなどしない!
 俺を負かそうと思うなら、落とすか、腕を折るかしかないぞ!
 これが大和魂だ!」
とやって、大喝采を受けましたが、その後対戦相手を紹介され、あまりに強そうだったので、おしっこは済ませてから試合に臨むことにしようと思いました。

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(by チンタラ)

ほおっー、そうだったのか!
僕は、単に頚動脈を締め付けて脳虚血になるのだとばかり思っていました。確かに圧受容体反射を利用する方が効果的だろうね。ふむ、ふむ。身体の反射機構を利用した高度なテクだったわけだ。力じゃないね。

おっと、頚動脈圧受容体反射(Carotid Sinus Baroreflex)は、僕の学位論文のテーマなんだった。こんなことも知らないなんて、なんともお恥ずかしい話でんなあ。


内頚動脈洞圧受容体反射(Carotid Sinus Baroreceptor Reflex)は正常な血圧を保つための神経機構の1つです。

体の自律機構が程よい血圧を保つには現在の血圧を知る必要がありますが、そのための血圧センサーの1つが内頚動脈にあります。喉仏の両側にある総頚動脈(いわゆる頚動脈)が、頭の方に向かっていって、まさに顎の下に潜り込んでいく辺りで外頚動脈(頭蓋骨の外側に血液を供給する)と内頚動脈(頭蓋骨の内側担当)とに分かれます。

分かれたばかりのところの内頚動脈は少し径が太くて膨らんだようになっています。この部分を内頚動脈洞と呼び、そのまわりには細い神経が網目状に取り巻いていています。

血圧が高くなって洞がパンと膨らむと網目状の神経が引き伸ばされて盛んに信号を送るようになります。これを受けた脳は「ははあん、血圧がちと高すぎだな」と解釈して、血圧を下げるような司令を出す訳です。具体的には交感神経とか副交感神経をあやつるのです。

さて、平川君がこの内頚動脈洞付近をもみもみすると、網目状の血圧感知神経が刺激されて(実際の血圧が高くもないのに)、脳に信号を送ります。すると脳では、これは「血圧が高い」というふうに解釈されます。そして脳からいろんな信号が出されて血圧を下げるように働いてしまいます。つまり圧受容体反射機構がすっかりだまされてしまう訳です。

この「だまし作戦」は時々不整脈の治療にも使われますが、反射機構そのものがかなり強力なので、へたにだますと患者が失神してしまったりということもあります。

おわかりいただけましたでしょうか?
でも、平川君がこれを読んだら、「生理学をやってる連中はこんなふうに簡単に済ますけど、ホントはそんな単純なもんしゃないんだ。柔道の奥義はもっと深いんだよ。」とか言いそうで、なんか、心配。

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さすがは 畑中教授、よく判る説明でした。

こういった反射は、鍛えれば何とかなる人と、どうにもならない人がいて、落ちやすさという部分も出てきます。

実際、九州山口医科学生柔道大会で2試合続けてそんなに絞められてもいないのに簡単に落ちちゃってピクピク痙攣している選手を見ました。この人は癖になってるんだろうか?
普通は絞め技の練習で、顎を引いて首の筋肉を張るのを繰り返しているうちに、だんだんと落ちにくくなります。

そこで、柔道の奥義というわけではないけど、実際に絞め落とす時にはもう一つ大事な要素が加わってきます。

それは相手を「もうどうにもならないんだ」とか、「あっ、知らないうちにこんな事になっちゃった」といった心理状態に急速に追い込むことです。
この「あっ」とか「うっ」とかいうのが大事です。
それは凄い顔をしてみせるとか、大声を出すとかいうことでやるのではなく、抵抗する相手にあわせて、素早く絞めている手の力加減や角度を変えることで、そんな不安定な心理状態に追い込んでいくのです。
でもあまりに早くそういう状態に追い込むと「参った」をされてしまいます。

こんな心理的駆け引きもあるのは、戦争にも共通していますかね?

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活の入れかたは、
私は落ちた人を坐らせてその後ろに回り、背中に片膝を当てておいて、両上腕を急に上に引き上げます。
この時、「えいっ」などと気合いを入れればなおさら良し。
急速に肺の中に空気が入り、それで心拍出量が増え徐脈も解消するのではないかと思っています。

それで戻らなかったことは今の所ありませんが、大体、少しボ~っとしているふうなので道場の隅に置いておきます。
足を挙げておくとなおよろしい。

試合で落ちた人は審判が息を吹き返させますが、私と同じようにする人もいれば、
「君、君」といいながらほっぺたを叩く人もいます。
練習中は、水をぶっかける所もあるようですが、道場が汚れるのでお勧めではありません。
 

http://www.sportsclick.jp/judo/03/index02.html
これで君も柔道博士

第2回:人はどうして“落ちる”の?

Q 柔道では絞め技があります。例えば、試合中に送り襟絞めなどで、絞められた選手がなかなか「参った」せず、頑張ってこらえていると、落ちてしまいます。その、「落ちる」ということを教えてください。どうなると、落ちてしまうのでしょうか。
 また、見ていると「死んでしまうのではないか」と思えて恐いんですが、落ちた後の選手は、障害などが出たりしないのですか。それから「活」を入れるのは誰でもできるのでしょうか。

A 柔道の稽古や試合中、絞め技で攻められ、そのまま顎を絞め続けられていると、いわゆる“落ち”てしまいます。一体、“落ちる”とはどういうことなのでしょうか。

 ひと言で言うと、落ちるとは脳の働きの水準が低下し、意識がなくなることを言います。別の言い方では、脳の覚醒水準が落ちたことを言います。

 では、どういう訳で落ちてしまうのでしょうか。その理由を簡潔に言えば、絞められ、頚動脈が圧迫されることによって、脳に入ってゆく血液(血液量)が減るのです。脳が覚醒しているためには、覚醒に必要な血流が必要ですが、絞め技を掛けられることによって血管が圧迫され、必要な血液が十分脳へ送られなくなるのです。

 十分な血液が送られなくなると、脳の覚醒水準が低下し、やがて意識がなくなってしまいます。意識がなくなると、身体部位の筋が緩み、脱力を見ます。これが落ちた瞬間ですね。この時、絞めを緩めます。そのまま絞め続けると、深く落ちたり、危険な状態へ移行するからです。

 落ちた時、直ちに絞め技を止め、いわゆる、活を入れると蘇生し、意識が戻ります。活は正しいやり方をすれば、誰にでもできます。私事ですが、筆者は学生時代、落とされたことも相手を落としたこともあり、活を入れて相手の意識を戻したこともみんな経験しています。

回答/村田直樹(全柔連教育普及委員長、講道館柔道資料館)
近代柔道2006年4月号掲載

http://kindai.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/860051
近代デジタルライブラリー - 柔術秘伝活法 : 一名・死人蘇生術

https://webcache.googleusercontent.com/search?q=cache:X3cSxpwfmv0J:https://m-repo.lib.meiji.ac.jp/dspace/bitstream/10291/4099/1/jinbunkagakukiyo_47_149.pdf+&cd=7&hl=ja&ct=clnk&gl=jp


https://m-repo.lib.meiji.ac.jp/dspace/bitstream/10291/4099/1/jinbunkagakukiyo_47_149.pdf のHTMLバージョンです。
G o o g l eではファイルを自動的にHTMLに変換して保存しています。




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《個人研究》

柔術 「活法」 の文献研究

ー・ はじめに

明治ー5年, 嘉納治五郎師範によって柔道が創始されてから既にーー0余年が経過した。 師範より直々

に教えを受けた高段者も現在では極めて少なくなり, また柔道の母体となった柔術各流派を受け継ぐ

人達裕年々少なくなっている。 それらの経過の中で, 柔術各流派の成立過程 ー 技術内容とともに柔術

独得の蘇生法である 「活法」 も益々不明になりつつあるのが現状である。

一方, 今日の柔道の試合や乱取でお古流柔術より伝承されてきた 「活法」 が救急蘇生法として応用

され, 細々 と伝承されてきた。 それらは絞め技によってもたらされる 「落ち」 (意識消失) の際に施

される 「呼吸活」 と睾丸が蹴り上げられるなど した際に起ころ虚脱に対して施される 「睾丸活」 であ

る。 これらは今日の第一次蘇生法と して利用される救急処置であるから, 「活法」 が生体に及ぼす生

理的効果の詳細な検討が必要であるこ とは言うまでもない。 しかし, 「活法」 が秘伝・ ロ伝とされて

きた歴史的背景などにより, 柔術各流派の 「活法」 の手技などの詳細は不明な点の多いことも事実で

ある。

ここでは, まず伝承されている柔術の 「活法」 に関する文献調査の中で, 古流柔術の概略, 古流柔

術の 「活法」 について, そして明治時代に著された “死活自在接骨療法柔術生理書” に見られる 「活

法」 について述べておく こととする。

古流柔術について

古武道には, 剣術を留ま じめと して槍術・ 薙刀, 棒術) 杖術, 弓術, 鉢術ー柔術, 挙法などがあり

多岐にわたっ て いるが, 古武道発生当時は, これらの各武術を含めた総合武術と して, 戦場武術と し

て存在 した。 香取神道流, ト伝流, 鹿島新当流, 柳生新陰流, 馬庭念流, 竹内流柔術, 関口流柔術な

ど創流当時はいずれも総合武術の色彩が濃いものであった。 '

古流柔術の中で最古の虫のは, ー532年 (天文元年) 貪り流の竹内流とされている。 竹内中務大輔久

盛によって創始され, 三代目竹内加賀介久吉によって, 捕手 (と りて) 腰廻 (こ しのまわり) 小具足

(こ く'そく) を中心とする流儀が完成される。 代や貪り流当時の心と技の原形を一子相伝により伝えら



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古流柔術の活法について

元来, 「活法」 は武術の闘争・ 修練中におきた諸状況 (当身技 ー 武具等で突かれる, 打たれる, 優】

される, 絞められる, 蹴られる等) によって仮死状態 (意識消失 ー 気絶) におちいった際に施される

蘇生法であり, 武士の心得の一つとされてきた。 時代の経過とともに, 武術の際に起こる諸状況のみ

ならず, 日常生活でおこる諸状況 (高所より落ちる, 首つり, 物にぶつかる, 喉に物が詰まる, 煙に

まかれる, 熱射病 ー 日射病にかかる等) の際にも活用されてきた"

しかし, その歴史的背景, 殺法との関連からながめてみると, 「活法」 を仮死者に対する応急処置

く蘇生術) とするのは狭義にとらえたものであると し, 広く整骨法, 整体法, 救急法, 呼吸法, 柔軟

法, 薬法等を含む広義にとらえる見方もある。 もとより柔術の 「活法」 は殺法と表裏の関係で発展伝

承されてきたものであり, 「殺法」 (武術)…当身技, 関節技, 絞め技, 投げ技, 抑え技等と前述の

広義の 「活法」 ”(医術) の二つの分野で伝承されてきたものが多いように見受けられる。 ただ, 流派

内での取り扱いの軽重, 秘密性等は流派によって大きな差異を見せている。

内容の不明のものも多い縄 柔術各流派によって種々の特色ある 「活法」 が案出されたとされている

が, 流派によってその施し方, 名称を異にしてはいるものの, これまでの調査で, 「活法」 はおおよ

そ次のように大別することができると考えられる。

誘活, 襟活, 総活, 裏総括, 背活, 羽活などである。 窒息者に自然呼吸を起こさせる場合とか, 窒

息ではないが柔術の流れをくんだ柔道独得の束縛技である絞め技によって 「落ち」 た時 (意識消失を

来た した時) に施される活法である。 緯死活, 圧死活, 煙死活などもこれに属すると考えられる。

睾活, 陰嚢活法とも呼ばれ, 睾丸を蹴上げられたり した際に起ころ虚脱に対する蘇生法である。

(3) 水活, 人工呼吸活

水に溺れて仮死状態になった者に対 して, 悪水を吐かせ, 呼吸活あるいは人工呼吸術を施して蘇生

させる方法である。 , ・

首をく く った者を地面に降ろす方法および呼吸活あるいは人工呼吸術で意識回復をはかる方法であ



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柔術 「活法」 の文献研究

上述 「柔術生理書」 には, 他に特殊例 と して, 水月 を打たれて卒倒した者に施す 「吐息の活法」,

あるいは 「浅山一傳流の活法」, 「渋川流」 及び 「起倒流の活法」 についてもふれられているが, 手技

の違いはあるもののそのねらいとする生理効果は共通であると思われる。

最初の人工呼吸術は溺死者に施す蘇生法であり, そのねらいは受動的器官である輝雄互に他動的に呼気

を生じせしめ, 続いて吸気を起こさせて自然呼吸を回復させることにある。 救急蘇生法と しては, 仮

死者を伏せさせて肩口, 背中を圧 して両肘を引くニールセン法が永年に亘って人工呼吸法と して用い

られてきたが, 近年は気道を確保した上でのm。uth t。 m。uth 法が用いられている。 生理効果の上か

らは 「人工呼吸術」 は今日の人工呼吸法と軌を一にする蘇生法とみることができょう~

活法に関して, 本書では順位づけがなされていることが特徴的である縄 体験的に生理効果をもとに



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"頂位づけがなされたものと推察される。 ここでは 「誘の活法」 を 「活法」 の基本型として位置づけて

いる〟 「活法」 の施技に際しては, 仮死者の充分な観察, 両手掌で胸をなでる捺衝法を数度く り返し

た後, 施技に対する心構え即ち一一活必生の信念で活を施す という準備段階を経て, 気合もろとも活を

施すものとされている。 これらは多分に 「天神眞揚流の活法」 が引用されたものと考えられる。

「呼吸活」 関連の施技法をみると,

0)急所と考ぇられる部位 (脊椎) に, 手掌あろいは膝で衝撃を与える方法。

(2)胸郭を急激に縮少させる方法や腹部を加速度的に圧するこ とによ り) 強制呼気を生み出す方法及

び腹部内圧を急速に高める方法とに分けることができる。

これらの施技法が生理的に どのような意味があるのか, 今後の検証が必要な点である。 「活法」 の

生理効果に関 しては, 既に著者らが呼吸反射の面・ vas。ーvagaー syndr。me の点, あるいは上行性脳

幹網様体賦活系と意識との関連から若干の検討を行なっているが, 未だ類推の城を出ていない。 しか

し, 「呼吸活」 を施した際には, かなりの強制呼気が得られ, 活入後は呼吸流量及び呼吸数が増加し

呼吸促進が見られることなどは既に測定検討済である。

現在の講道館柔道では, 「活法」 という蘇生法が一次蘇生法として競技や練習の場で応用されてい

るが, 伝えられてきた 「活法」 の内容が曖昧となりつつあることも否めない事実である。 古流柔術の

「活法」 に関する更なる文献収集 - 整理が必要であり, その上で 「活法」 の生理効果を検討し その

限界, 応用範囲を明確にしておく必要があると考えられる。

(てづか ~ まきたか 経営学部教授)

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